光の進み方の基礎知識について説明します。
光は均質な媒質の中を進むときは直進します。
身近な例としては、
レーザポインタの光は基本的には空気中を何かにぶつかるまで
直進します。
これは光の直進性と呼ばれます。
一方で、光が鏡などに当たると反射します。
そのとき、下図のように光の入射角と反射角は等しくなります。
このことを光の反射の法則といいます。
では、光が空気と水など異なる物質の境界面に入射した場合は
どのようになるのでしょうか。
その説明をするために
屈折率と呼ばれるパラメータについて説明します。
空気や水など、媒質には屈折率と呼ばれるパラメータがあり、
記号では一般にnが使用されます。
光の進む速さはどの媒質中を進んでいるかで異なります。
真空中を進む光の速さをc、
ある媒質中を進む光の速さをvとすると、
屈折率nはn=c/vと定義されます。
空気と水など、異なる屈折率を持つ物質の境界面に
光が入射するときは屈折するか全反射します。
まず、屈折について説明します。
光が下図のように異なる媒質の境界面に入射したとき、
図における入射角と屈折角には以下のような関係があります。
n1 * sin(θ1)=n2 * sin(θ2)
この関係は屈折の法則やスネルの法則と呼ばれます。
屈折率が大きい媒質から小さい媒質に光が入射する場合には
全反射と呼ばれる現象が起きる場合があります。
入射角が小さい場合には屈折の法則にしたがって屈折しますが、
屈折率が90°になる条件より
入射角が大きくなると光は屈折せずに、
媒質の境界面で反射します。
この現象のことを全反射と呼びます。
光ファイバなどは、この全反射の性質を利用しています。
光ファイバに関する基礎知識については
当サイトの技術情報ページにも複数の関連記事がありますので
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