光ファイバの仕様を調べていると、
NAや開口数と表記されているパラメータを
見かけることがあると思います。
今回の記事ではこのNAについて説明します。
NAはnumerical apertureのことで、
日本語で表記すると開口数となります。
NAはどのようなパラメータのことかというと、
定性的にはどの程度の広がりを持った光を光ファイバに
集めることができるかといった指標ということができます。
具体的には、
どの程度の角度で入射した光であれば光がコアとクラッドの境界で
全反射できるかということを示します。
つまり、
NAは入射した光が光ファイバ内で全反射条件を満たすときの
入射角の条件を表します。
図と数式を用いてNAの定義を示します。
光ファイバへの光の入射角をθ、
光ファイバの外部の媒質の屈折率をn、
コアの屈折率をn1、
クラッドの屈折率をn2として
NAは以下の式で表されます。
NAで規定されるθまでの角度で光を受光できるため、
NAは受光のしやすさと考えることができます。
NAが大きいほどファイバに光を集めやすいといえますが、
ばらばらの角度で光が入射する場合には
光がファイバ中を伝播する時間にもばらつきが生じることになるので
NAが大きな光ファイバは長距離の通信には適していません。
また、
受光の場合と同様、光ファイバから出力される光の広がり角も同様に、
このNAに依存します。